お客様の意思決定は70%以上がオンラインで決断!対策はただ1つ
BtoCでも、B2Bマーケティングでも変化。
新型コロナウイルスのパンデミックが生活のあらゆるものにデジタルシフトをもたらしました。では、B2Bマーケティングにはどのような影響・変化があったのでしょうか。
ここでは、ある調査結果から、2つのポイントをご紹介します。
・購買意思決定における70%以上がオンラインで決断
・ビデオやライブチャットの需要の高まり
それぞれ詳しく見ていきましょう。
Contents
購買意思決定における70%以上がオンラインで決断
コロナが少しばかり落ち着いたことで基に戻りつつあると思われますが、B2Bマーケティングにおいて、世界のデジタル化が加速し、オンライン販売が当たり前の時代となっています。
これまでのオンライン販売は、少額の商品や、購買までのステップが短い商品を対象に考えて来たところがあります。
しかしデジタル化により、B2Bの取引もオンラインにて行われるようになってきてます。
ある調査とはマッキンゼー&カンパニーの発表のことなんですが、現在B2Bの買い手と売り手の約70%~80%が対面でのやりとりよりも、オンラインでのやりとりに前向きと答えている結果があります。
また、安全性が重視される製薬や医療製品(通称、MRと言われています)など、フィールドセールスモデル(担当者と直接会って購入のやり取りをする営業スタイル)が主流であった分野においても、対面販売への回帰を希望すると答えたB2Bバイヤーはわずか20%にとどまっています。
さらに、下記データからは32%が5万ドル~50万ドル(約520万~5,200万円)規模の決済、27%が50万ドル以上規模の決済をリモートの取引のみで希望していることがわかります。
安全性のリスクの観点から、これまでは担当者と直接会って購入のやり取りをする営業スタイルが常識で、リモートなど考えられませんでした。
しかし、コロナ禍では対面はままならずやむなくリモートの取引となったわけです。
ビデオやライブチャットの需要の高まり
デジタル化が進みB2Bにおいて、その需要が急激に高まっているのは、ZoomやMicrosoft® Teams などのビデオやライブチャットツールです。
対面での会議や営業活動が急激に減少するなかで、顧客とのコミュニケーションを図る重要なチャネルとなっています。
マッキンゼー&カンパニーが発表したデータよると、ビデオ関連のインタラクションから生まれる収益は、2020年4月から69%も急増しています。
また、顧客はこの新たなコミュニケーションツールに慣れてきて選択の余地があれば、電話よりもビデオを好むことも明らかにしています。
これからの時代に求められる営業戦略はマーケティング戦略も
行き場を失ったかのような状態の営業マンにとって、このように、コロナ禍において従来のセールス手法は見直さなければなりません。
またB2Bマーケティングのあり方も変化を見せる中、私たちはどのようにお客様とコミュニケーションを取っていくのが良いのでしょうか。
オンラインでの営業行動における一番のメリットは、あらゆる顧客との接点が可視化され、様々な情報を取得できることです。
具体的に言いますと、メールでのやり取りはいつ、何を、どのようになどがサーバーの中に残され、お客様のレスポンスも具体的に残されていきます。それをいつでも閲覧、可視化できます。
顧客と対面で話す際には、身振り手振りや顔の表情から情報を得ることができますが、オンラインにおいてはそのようなことが難しいのが現状です。
しかし、その代わりにWeb上の行動を探ることで、顧客の心理を明らかにすることができます。
このような点から、オンラインでの営業が主流となったアフターコロナ時代には、B2B企業であっても下記の3点が必要となるでしょう。特に、マーケティング戦略の採用です。
・ありとあらゆる顧客のWeb行動データを集約・分析
・Webでの行動を前提とした集客施策を実施
・一人ひとりの顧客の志向に合わせたコミュニケーション
ここからはこの3点について、実際にどのようなことをすればいいのか具体的な施策を見ていきましょう。
顧客の行動の集約・分析
B2Bでの商談もオンラインが主流になった現在、顧客のオンラインでの行動を把握し、ニーズを分析することはB2B企業にとっても非常に重要になっています。
例えば、ちょっとした仕掛けやアクションを起こすようにシナリオすることでそれが実現します。
資料ダウンロードを行ったユーザーがどのページから流入してきているのか
どのような集客施策がWeb上の成果に貢献しているのか、自社のSNSはどれくらいブランド認知に貢献しているか
など顧客との接点を生み出すオンラインのデータを集約し、その効果を分析することで売り上げやWebからの商談を増やすために必要な施策が見えてくるでしょう。
このような分析を行うためには、
Web解析ツールはもちろん、顧客一人ひとりの行動を追うためのCRMツールの導入や、Web商談ツールなどを用いてありとあらゆるデータを集約していくことが重要になってきます。
なかでもGoogle Analyticsに代表されるWeb解析ツールの導入は必須と言えます。
なぜならPV(ページビュー)が多いコンテンツや問い合わせに至るユーザーが多く流入しているページなどを分析することで、顧客のニーズが明らかになるからです。
Webサイト解析により顧客のニーズを的確に把握できれば、さらに売り上げを拡大させるためのコンテンツ施策やSNS運用など、必要なマーケティング施策を立案することが可能となります。
しかし、その前に既存の顧客をがっちりと捕まえ離さない施策が必要です。これまでの当社と取引してくれた顧客を分析・調査をしてCSを向上させる取り組みをするのです。
その際注意しなければならないのは、当社の全売上の80%を占める顧客の数が何社あってそれぞれの顧客に対するCSを向上させる取り組みをすることに集中することが大事です。
パレートの法則に則って分析してみると分かります。
あなたの会社の20%のお客様で、全売り上げの80%を支えていることが分かります。
これが一番リスクが少なく、効果的です。それが確実にできるようになったと判断出来ば、その他の顧客への手厚い対応をするようにして会社の人材資源を集中的に投下するのです。
さらに力が付いたと判断できれば、見込み客を集め教育をして販売をするのです。それがWebでのオンライン販売へとシフトするのです。
Webでの行動を前提とした集客施策の実施
これまで展示会出展やイベントでの営業に力を注いできた企業でも、コロナ禍においてはオフラインの営業活動の中止を余儀なくされ、戸惑われているケースもあれば、
オフラインの営業活動からオンラインでの集客に舵を切ったケースも多いのではないでしょうか。
結果として顧客との初めての接点から営業クロージングまで、すべてのコミュニケーションがオンラインで行われるという商談も増えてきているようです。
このような状況で、絶え間なく顧客を獲得し続けるためには、Webでの行動を前提とした集客施策の立案が必要となってきます。
これまで展示会に頼っていた認知施策をFacebook広告にシフトする、ユーザーが検索しそうなサービス名でのSEO対策に注力するなど、顧客のオンラインでの行動を改めて整理し、デジタルマーケティングでの集客に力を入れることで売り上げを上げることができるかもしれません。
具体的には、先ほどご紹介した顧客のWeb行動の分析を行った上で、ターゲットユーザーのペルソナ(デモグラフィック属性や趣味趣向、行動パターン)を踏まえてカスタマージャーニーを描くことが重要です。
例えば、人事評価ソフトウエアを販売している企業であれば、
〇ペルソナを整理
・50代男性、課長や部長などの役職を持っている、
・都内在住、Facebookをよく利用する、比較的年収が高い、
・高くても良いものを買う志向がある
などユーザー属性やターゲットのインサイトを考案する
〇カスタマージャーニー(認知し、関心を持ち、購入)の設計
ターゲットユーザーはFacebookを頻繁に利用するため、認知施策としてはFacebookの動画広告で接触をはかる。
また、役職持ちのユーザーが多いことを想定し、Facebook広告でも定期的に広告施策を行い理解を深めてもらう。その後サービス名のクリックで刈り取りを行う。
といったように認知、興味関心などAIDMA(購買行動プロセスを説明する代表的モデル)・AISAS(インターネット上で消費者がある商品を認知してから購買に至るプロセス)の各段階でどのようにユーザーに接触するかを決める。
このような手順で集客戦略を立案することで、ターゲットユーザーの心理を捉えた集客戦略を作ることができるでしょう。
コミュニケーションのパーソナライズ
顧客のWeb行動を分析し、そこから必要な施策を打つ、ということについてここまで触れてきましたが、それだけでは競合企業に勝てない場合があります。
競合に差をつけて自社の商品やサービスを利用してもらうためには、「パーソナライズされたコミュニケーション」を行っていくことが大切です。
例えば、
・過去にユーザーが見ていたWebページをもとに類似したコンテンツを配信する、
・ユーザーがメールチェックをしている時間帯にメールを配信するなど、
顧客に「自分のことを理解してくれている」と感じてもらうことで商談化率や成約率を高めていくことができるでしょう。
このようなコミュニケーションのパーソナライズを行うためには、MAツールを導入することも必要になります。
MAツールを導入することで、下記のような施策を打つことができます。
・メールを開封したユーザーと開封しなかったユーザーで次に送るメールを変えることができる
・特定のページを見ているユーザーを営業に通知し、すぐにセールスをかけることができる
・ユーザーが過去に閲覧していたページを確認でき、何に興味を持っているかを知ることができる
・ユーザーのメール開封やフォーム送信などのアクティビティを点数化し、ユーザーのモチベーションの高さを定量化できる
例え、B2Bであっても一人ひとりのWeb行動や属性に合わせてパーソナライズされたコミュニケーションを行うことで、ユーザーの育成を効果的に行うことができます。
より多くの商談機会を獲得できます。
まとめ
パンデミックがもたらした急速なデジタル化はB2Bマーケティングにおいても大きな影響をもたらしています。
今後もこのように変化した営業手法や購買決定は定着すると予想されます。
フターコロナに求められるマーケティング施策をいち早く取り入れ、「ありとあらゆる顧客のWeb行動データを集約・分析し、Webでの行動を前提とした集客施策を実施、さらに一人ひとりの顧客の志向に合わせたコミュニケーション」を実現できるようにしていきましょう。
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(引用:These eight charts show how COVID-19 has changed B2B sales forever| McKinsey & Company)